みなさんこんにちはKohです。今回は貿易業界唯一の国家資格通関士試験の概要について紹介したいと思います。
- 通関士試験とは
- 難易度は?
- どれくらいの勉強量が必要?
- 通関士のメリットは
- 通関士の年収はどのくらい
- まとめ
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通関士試験とは
通関士試験とは貿易をする際に必ず行う通関業務に関する国家資格となっています。
「通関業法」「関税法等」「通関実務」の3科目に同時合格することで通関士試験合格となります。
下記は税関HPの通関士試験の概要の抜粋となります。
我が国の通関士制度は、関税の申告納税制度への移行に伴い昭和42年に通関業法が制定された際に導入され、適正かつ迅速な通関を実現するうえで重要な制度として定着したものとなっています。
通関手続が適正かつ迅速に行われるためには、通関業者が税関官署に提出する申告書類等の通関書類が適正であることが必要です。
このため、通関業務に関する専門的知識、経験を有する専門家として、原則として通関業務を行う営業所ごとに通関士を置き、税関官署に提出する申告書類等の内容を審査させなければならないこととされています。
通関士とは、国家試験である通関士試験に合格した者のうち、勤務先の通関業者の申請に基づく財務大臣の確認を受け、通関業務に従事する者をいいます。
(通関業法第13条、第14条、第23条、第31条)
(税関:https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/shiken/8001_jr.htm)
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難易度は?
通関士試験は一般的には高難易度の資格に位置付けられています。上記でも説明した通り「通関業法」「関税法等」「通関実務」の3科目に同時合格することが合格条件とされており全ての科目で60%以上の点数を取得する必要があります。
合格率も近年10〜20%程度で推移することが多く難関国家資格の一つと言えるでしょう。
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どれくらいの勉強量が必要?
通関士試験合格のために必要な勉強時間は一般的に400~600時間程度と言われています。初学者は500時間以上は勉強時間を確保するつもりで受けることをお勧めします。というのも通関士試験は多くの貿易用語、法律用語が使われておりそういった言葉に慣れていくのも多くの時間を要します。逆に貿易関係の仕事、勉強をしている人や輸出入業務に携わったことがある人は400時間以内でも十分に合格の可能性があります。
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通関士のメリットは
通関士試験の取得の最大のメリットは通関士の独占業務を行うことはできることではないでしょうか。「通関書類の審査」「通関書類への記名」は有資格者のみの独占業務となります。これらの業務を貿易をする上で必須の業務となっており貿易をする上で通関士は配置が必要となります。
また多くの企業では通関士資格を取得することで資格手当を設けており、年収UPにも繋がります。転職の際などにも業界によっては非常に高く評価される資格であり、貿易業界に在籍する人はとっておいて損はない資格と言えるでしょう。
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通関士の年収はどのくらい
通関士の年収は概ね400万〜600万円程度となります。
他の士業に比べ給与がかなり安くなっており独立開業するのは非常に難しい資格となります。
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まとめ
通関士試験は決して一筋縄で合格できる資格ではありません。しかし一度取得してしまえば一生ものの資格であり、グローバル化が進む中では必ず必要とされる資格となります。現在貿易業界がで勤務する方や今後貿易業界に転職を考えている方にはとても有益な資格と言えるでしょう。勉強時間は半年からと長期戦にはなりますが時間が許す方は是非目指して見てはいかがでしょうか。
新卒3年目
東証1部企業勤務
新入社員目線から簡単にできる生活でのひと工夫や
投資、勉強、海外情報などについて執筆しています。
趣味は旅行、筋トレ、レコードです。
保有資格:英検準1級、TOEIC820、通関士、簿記2級